こんにちは。兵庫県宝塚市「宝塚南口駅」より徒歩0分の宝南ショップス2階にある「宝塚歯医者 矯正歯科・こども歯科 LDC宝塚南口駅前院」です。
矯正治療は、歯並びや噛み合わせを整える方法です。状態によっては前歯だけの治療も可能な場合があります。前歯だけを矯正する方法を部分矯正といいます。
今回は、ワイヤー矯正で前歯だけの治療はできるのか解説します。ワイヤー矯正で治療できない前歯の症例や前歯だけをワイヤー矯正で治療する場合にかかる費用、治療期間、注意点についても詳しく解説しますので、前歯だけを治療したいとお考えの方は、参考にしてください。
ワイヤー矯正とは
ワイヤー矯正とは、昔からある矯正方法で、ブラケット矯正とも呼ばれています。歯にブラケットという装置を取り付け、そこにワイヤーを通して力をかけて歯を動かしていきます。
昔から行われているだけあって、実績が多く、様々な不正咬合に対応することができます。マウスピース矯正では難しいような、複雑な歯の動きにも対応することが可能です。
装置が固定式で、目立ちやすいのが難点ですが、装着時間などの自己管理の必要はありません。希望により、歯の裏側にブラケットを装着する裏側矯正で対応できる場合もあります。
ワイヤー矯正は前歯だけできる？
ワイヤー矯正では、前歯だけの治療も可能です。対象となるのは、軽度の症例に限られます。具体的には、軽度の叢生や軽度のすきっ歯などで、噛み合わせに問題がない場合です。
通常のワイヤー矯正と同じように、歯にブラケットを装着し、ワイヤーを通して力をかけ、歯を動かして行きますが、前歯の対象部分にのみ装置を装着します。
治療範囲が狭いため、治療費用が抑えられ、治療期間も短いケースが多いです。また、前歯のみを動かすため、全顎矯正よりも痛みが少ないでしょう。固定式の装置になりますが、一部の歯にのみ装置が装着されている状態のため、全顎矯正よりは煩わしさが少ないといえます。
ただし、患者様自身は前歯だけの問題だと思っていても、詳しく検査をした結果、前歯だけでなく奥歯も含めた全体を矯正したほうがよいケースも多くあります。
前歯だけのワイヤー矯正ができない例
部分矯正は、前歯の歯並びのわずかなズレを整える治療法です。噛み合わせに問題がある場合や、歯を動かすスペースが顕著に不足している場合には、適応とならない可能性があります。具体的には、次のような症例です。
重度の出っ歯
出っ歯とは、上顎前突とも呼ばれる歯並びで、上の前歯が下の前歯よりも前に出た状態です。歯の重なりが大きい出っ歯や凸凹が大きい出っ歯、骨格的に問題がある出っ歯は、前歯だけの矯正の適応外になります。
重度の叢生
叢生とは、乱杭歯とも呼ばれる歯並びで、歯が凸凹している状態です。八重歯もこれにあたります。歯の重なりが大きく、歯が並ぶスペースが十分にない重度の叢生は、前歯だけの矯正の適応外になります。
過蓋咬合
過蓋咬合とは、噛み合わせが深くなっている歯並びです。上下の歯を噛み合わせたときに前歯が深く重なり合っています。過蓋咬合は顎の骨に問題があるケースが多く、前歯だけの部分矯正では治すことができません。
骨格に起因する受け口
受け口とは、下顎前突とも呼ばれる歯並びで、上の歯よりも下の歯が前に出た状態です。受け口には、骨格に起因するケースと、歯並びに起因するケースがあります。
骨格に起因する場合には、前歯だけの部分矯正の適応にはなりません。骨格的な受け口は外科手術が必要になることもあります。
前歯だけの部分矯正の方法
前歯だけの部分矯正には、ワイヤー矯正以外にマウスピース矯正があります。
マウスピース矯正とは、透明なマウスピースを装着して歯並びを整える矯正方法です。装置が目立ちにくいことから人気の矯正方法です。一定期間ごとに次の段階のマウスピースに交換することで、徐々に歯を動かします。
全顎矯正の場合は平均して40枚〜50枚程度のマウスピースを使用しますが、前歯だけの部分矯正では14枚〜20枚程度です。部分矯正だからといってマウスピースが小さくなるわけではありません。マウスピースの枚数が少ない分、治療費は安くなり、治療期間も短くなります。
逆に言うと、多くのマウスピースを使わなくてはならないような症例は、部分矯正での対応は難しいといえます。
前歯だけワイヤー矯正をするときの費用
ワイヤー矯正で前歯だけを治療する場合にかかる費用はお口の状態などによって異なりますが、10万円〜70万円程度が相場です。また、歯科医院によっても費用は異なるため、矯正を開始する前にしっかりと確認しておくようにしましょう。
前歯1本だけを治したい場合も、部分矯正にあたります。そのような軽度な症例では、費用が安くなる傾向にあります。
前歯だけワイヤー矯正をするときの期間
ワイヤー矯正で前歯だけを治療する場合の期間は2ヶ月〜1年程度です。歯を動かす距離が短い場合や範囲が狭い場合には、治療期間は短くなる傾向にあります。
ワイヤー矯正で歯列全体を治療する場合にかかる期間は1年〜3年程度なので、一部分だけの矯正では、かなり短い期間で治療が完了できるといえます。
なお、ワイヤー矯正で歯並びが整ったら保定期間が必要です。保定期間とは、矯正治療で整えた歯並びを固定させる期間のことを指します。保定期間中は、リテーナーという保定装置を装着して、歯が元の位置に戻ろうとするのを防ぎます、
保定期間も患者さんによって異なりますが、およそ2年程度です。部分的に動かした歯は、後戻りしやすいといわれていますので、しっかりとリテーナーを装着して経過をみる必要があります。
前歯だけワイヤー矯正をするときの注意点
前歯だけをワイヤー矯正で治療する場合、いくつか注意しなければならないことがあります。
正確な診断が必要
前歯だけを部分矯正で治療する場合には、正確な診断が必要になります。
歯の乱れが大きい場合や、奥歯の噛み合わせの調整が必要な場合など、適応外になる症例もあります。前歯だけに問題があると思っていても、検査・診断の結果、全体の矯正が必要になることも少なくありません。
無理に部分矯正で治そうとすると、失敗に終わってしまい、結局全体の矯正が必要になることもあるでしょう。すぐに後戻りを起こすこともあります。部分矯正を検討している場合でも、全体的なバランスや機能に問題がないかも、しっかりとチェックしてもらいましょう。
ワイヤー矯正で前歯だけの治療ができるかどうか、経験豊富な歯科医師に診断してもらうことが重要です。
継続的な通院が必要
前歯だけの矯正だからといって、通院の頻度が減るわけではありません。矯正治療を開始したら、定期的に通院し、歯科医師に経過のチェックとワイヤーの調整をしてもらう必要があります。歯の動きに問題がないかを確認し、その都度、歯にかかる力の調整を行います。
治療にかかる期間は、全顎矯正と比較して短くなりますが、保定期間も合わせると、最低でも2年ほどは経過をみる必要があることを覚えておきましょう。
正しいケアが必要
前歯だけの部分矯正であっても、全体の矯正治療と同様に、しっかりと歯磨きなどのケアをする必要があります。特にワイヤー矯正の場合には、装置が固定式になるため、汚れが溜まりやすいです。特にブラケットの周囲やワイヤーの下には汚れが溜まりやすいでしょう。
汚れが残った状態を放置すると虫歯や歯周病になるリスクが高まります。そのため、矯正中は特に丁寧にケアを行うようにしましょう。
歯を削ることがある
歯を並べるスペースが足りない場合には、歯と歯の間をわずかに削ってスペースを作ることがあります。健康な歯を削らなくてはならないのはデメリットといえるでしょう。削るのは歯の表面のエナメル質だけなので、健康上の問題が起こることはありません。
しかし「削りたくなかった」とならないように、治療開始前の計画の段階で、歯を削る必要があるか、しっかりと確認してください。
後戻りが起こりやすい
前歯だけの矯正は後戻りが起こりやすいといわれています。全顎矯正でも同様ですが、保定期間にしっかりとリテーナー（保定装置）を装着して、後戻りを防ぐ必要があります。前歯だけの矯正だからといって極端に保定期間が短くなることはありません。
まとめ
ワイヤー矯正は、前歯だけの治療も対応可能です。
ただし、対応できる症例は限られており、歯の乱れがわずかな症例になります。具体的には、軽度の叢生や軽度のすきっ歯などです。重度の不正咬合や噛み合わせの調整が必要な場合、骨格的な問題がある場合などは、全顎矯正が必要になります。
治療費用は全顎矯正よりも前歯だけの部分矯正のほうが抑えられます。治療期間も部分矯正のほうが短くなるでしょう。
前歯だけの矯正を希望する場合には、適応可能かどうか、治療開始前に正確な診断が必要です。ワイヤー矯正で前歯だけを治療したいとお考えの方は、歯科医師に相談しましょう。
矯正治療を検討されている方は、兵庫県宝塚市「宝塚南口駅」より徒歩0分の宝南ショップス2階にある「宝塚歯医者 矯正歯科・こども歯科 LDC宝塚南口駅前院」にお気軽にご相談ください。
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