こんにちは。兵庫県宝塚市「宝塚南口駅」より徒歩0分の宝南ショップス2階にある、宝塚南口駅の歯医者「宝塚歯科H&L」です。
歯周病は、日本人の成人の多くがかかっている病気の一つです。進行するまで自覚症状が少ないため、気づいたときにはすでに重症化しているケースも少なくありません。歯周病が悪化すると、歯を支える骨が溶け、最終的には歯が抜け落ちることもあります。
さらに、歯周病が全身の健康にも悪影響を及ぼすことがわかっています。特に、糖尿病や心疾患、脳梗塞などのリスクを高める可能性があるとされています。
この記事では、歯周病の概要と原因、そして予防のためにできることについて詳しく解説します。
目次
歯周病とは
歯周病とは、歯を支える歯ぐき（歯肉）や歯槽骨が炎症を起こし、進行すると歯が抜け落ちる原因となる病気です。歯周病は歯肉炎と歯周炎に分けられ、初期段階である歯肉炎のうちにケアを行えば、健康な状態に戻すことが可能です。
しかし、歯周炎へと進行すると歯を支える骨が溶けるため、元の健康な状態に戻すことが難しくなります。
また、歯周病は自覚症状が少ないため、サイレント・ディジーズ（静かなる病気）とも呼ばれています。歯ぐきが赤く腫れたり、歯磨きの際に出血したりするのが初期症状ですが、痛みがないため、放置されることが少なくありません。
さらに進行すると、口臭が強くなったり、歯がグラグラしたりする症状が現れ、最終的には歯を失うこともあります。
近年の研究では、歯周病が糖尿病や動脈硬化、心疾患、認知症などの全身疾患と関係していることが明らかになっています。口の中の細菌が血流に乗って全身を巡ることで、これらの病気を引き起こしたり、悪化させたりする可能性があるのです。
歯周病は、口の健康だけでなく、全身の健康を維持するためにも予防・治療が重要です。
歯周病になる原因
ここでは、歯周病になる原因を確認しましょう。
歯垢
歯周病の主な原因は、歯と歯ぐきの間にたまるプラーク（歯垢）です。プラークには多くの細菌が含まれており、これが歯ぐきに炎症を引き起こします。正しい歯磨きができていないとプラークが蓄積し、やがて歯石となってさらに細菌が増殖しやすい環境を作りだします。
不適切な歯磨き習慣
歯磨きを怠ると、プラークがたまりやすくなります。また、力を入れすぎたり、磨き方が間違っていたりすると、歯ぐきを傷つけてしまい炎症を引き起こすこともあります。
喫煙
タバコを吸う人は、歯周病のリスクが高まることがわかっています。喫煙により血流が悪くなり、歯ぐきの免疫力が低下するため、歯周病が進行しやすくなります。
また、歯ぐきの腫れや出血といった初期症状が出にくいため、気づかないうちに重症化することが多いです。
ストレス
ストレスが多いと免疫力が低下し、歯周病菌に対する抵抗力が弱くなります。また、ストレスによって食いしばりや歯ぎしりが増えると、歯や歯ぐきに負担がかかり、歯周病を悪化させる原因になります。
生活習慣の乱れ
食生活の乱れや睡眠不足、運動不足なども歯周病のリスクを高めます。特に、糖分を多く含む食事は細菌の繁殖を助長し、歯周病を進行させる要因となります。
糖尿病などの全身疾患
糖尿病の人は、血糖値が高いため感染症にかかりやすく、歯周病にもなりやすいことが知られています。また、歯周病が悪化すると糖尿病のコントロールも難しくなるなど、両者は密接に関係しています。
歯周病を予防するために心がけること
歯周病を防ぐためには、毎日のケアと生活習慣の改善が欠かせません。歯周病の主な原因はプラーク（歯垢）に含まれる細菌ですが、食生活やストレス、喫煙などの習慣も影響します。
ここでは、歯周病予防のために具体的に心がけるべきポイントを詳しく解説します。
正しい歯磨きを徹底する
歯周病予防の基本は、毎日の歯磨きを丁寧に行うことです。磨き残しがあるとプラークがたまりやすくなるため、正しい歯磨き方法を身につけることが重要です。
歯ブラシは毛先が柔らかいものを選び、歯と歯ぐきの境目に沿って小刻みに動かしながら優しく磨きましょう。力を入れすぎると歯ぐきを傷つけるため、力加減に注意しながら丁寧に磨くことが大切です。
また、歯ブラシだけでは歯と歯の間の汚れを完全に除去することは難しいため、デンタルフロスや歯間ブラシ、殺菌作用のあるうがい薬を併用するのも有効です。
バランスの取れた食生活を意識する
歯周病予防には、食生活の改善も欠かせません。特に、ビタミンCは歯ぐきの健康を維持し、炎症を防ぐ働きがあるため、柑橘類やブロッコリー、ピーマンなどの野菜・果物を積極的に摂取することが望ましいです。
また、カルシウムは歯を支える骨を強くするために必要な栄養素です。乳製品や小魚、大豆製品などをバランスよく摂ることが重要です。
さらに、糖分の多い食品や飲み物は、細菌のエサとなりプラークを増やす原因になるため、摂取量を控えることが推奨されます。甘いものを食べる際は、食後に歯を磨く習慣をつけることで、細菌の繁殖を抑えられます。
規則正しい生活習慣を身につける
生活習慣の乱れは歯周病のリスクを高めるため、健康的な習慣を意識することが大切です。十分な睡眠時間を確保することで免疫力を維持し、体の抵抗力を高められます。
睡眠不足が続くと体の回復力が低下し、歯ぐきの炎症が治りにくくなるため、規則正しい生活を送ることが必要です。
口呼吸をやめる
口呼吸の習慣があると、口の中が乾燥しやすくなり、細菌が繁殖しやすい環境が作られます。特に、睡眠中に口を開けて呼吸していると、朝起きたときに口の中が乾燥し、ネバつきを感じることがあります。
口の中が乾燥すると、細菌を洗い流す力が弱まるため、歯周病のリスクが高まります。鼻呼吸にすると口の中の乾燥を防ぎ、歯ぐきの健康を守ることができます。日常生活の中で意識的に鼻呼吸を心がけることが大切です。
歯周病を予防するために歯科医院で行うこと
自宅でのケアをしっかり行っていても、歯ブラシだけでは落としきれない汚れが少しずつ蓄積されていきます。そのため、歯周病を予防するには、定期的に歯科医院で専門的なケアを受けることが大切です。
歯科医院では、歯のクリーニングや歯ぐきのチェック、必要に応じた治療を行い、歯周病を未然に防ぎます。ここでは、歯科医院で受けられる歯周病予防の処置について紹介します。
PMTC
歯科医院では、PMTC（プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング）という専門的な歯のクリーニングを受けることができます。歯科医師や歯科衛生士が専用の機器を使って、歯の表面や歯と歯ぐきの境目に付着したプラークや歯石を除去する処置です。
普段の歯磨きでは落としきれない汚れを徹底的に除去することで、細菌の繁殖を防ぎ、歯周病の発症や進行を予防します。また、PMTCでは歯の表面をツルツルに磨き上げるため、汚れが付きにくくなり、口の中の清潔な状態を長く保つことができます。
さらに、仕上げにフッ素を塗布することで、歯質を強化し虫歯予防にも役立ちます。歯周病予防のためには、3〜6ヶ月ごとにPMTCを受けるのが理想的です。
スケーリングとルートプレーニング
歯周病の初期段階では、歯と歯ぐきの間に歯石がたまりやすくなります。歯石は細菌の塊であり、放置すると炎症を引き起こし、歯周病の原因となります。歯科医院では、スケーリングという処置を行い、専用の器具を使って歯の表面や歯ぐきの奥深くにこびりついた歯石を取り除きます。
歯周病が進行している場合には、ルートプレーニングと呼ばれる処置を行うこともあります。歯根の表面を滑らかにし、細菌が再び付着しにくい状態にするための処置です。
歯ぐきの健康チェック
歯ぐきの健康状態を定期的にチェックし、歯周病の兆候がないかを確認します。特に、歯と歯ぐきの間の溝（歯周ポケット）の深さを測ることは重要です。
健康な歯ぐきの場合、歯周ポケットの深さは1〜2mm程度ですが、歯周病が進行すると3mm以上になり、さらに悪化すると5mm以上になることもあります。
歯周ポケットが深くなると、そこに細菌が入り込みやすくなり、炎症が悪化しやすくなります。そのため、歯科医院で定期的に測定し、歯周病の進行状況を確認することが予防につながります。
早期に発見できれば軽度のうちに対処でき、重症化を防ぐことができます。
噛み合わせのチェックと調整
歯周病の原因の一つに、噛み合わせの乱れがあります。歯並びが悪いと歯に過度な力がかかり、その部分の歯ぐきや歯を支える骨に負担がかかるため、歯周病の進行を助長することがあります。
噛み合わせの状態をチェックし、必要に応じて調整することで、歯や歯ぐきにかかる負担を軽減できます。
特に、歯ぎしりや食いしばりの癖がある場合、夜間にマウスピースを装着することで歯への負担を減らし、歯周病の進行を止められます。噛み合わせの問題を放置すると、歯がぐらついたり、痛みが生じたりすることもあるため、気になる場合は歯科医師に相談しましょう。
生活習慣のアドバイスとセルフケアの指導
歯科医院では、生活習慣についてのアドバイスを受けることもできます。正しい歯磨きの仕方や、デンタルフロスの使い方、食生活の改善ポイントなど、個々の口腔環境に合わせた指導を受けることで、より効果的に歯周病を予防できます。
まとめ
歯周病は知らず知らずのうちに進行する病気ですが、丁寧なケアや習慣の見直しによって予防できます。正しい歯磨きを習慣化したり、デンタルフロスや歯間ブラシを併用したりして、細菌の増殖を抑えることが大切です。
また、歯ぐきや歯を健康に保つためには、栄養バランスの取れた食生活を心がけることが大切です。特に、ビタミンCやカルシウムを意識的に摂取しましょう。
毎日のセルフケアと定期的な歯科検診を組み合わせることで、歯周病を予防し、歯と歯ぐきを健康に保てます。
歯周病予防に興味がある方は、兵庫県宝塚市「宝塚南口駅」より徒歩0分の宝南ショップス2階にある、宝塚南口駅の歯医者「宝塚歯科H&L」にお気軽にご相談ください。
