こんにちは。兵庫県宝塚市「宝塚南口駅」より徒歩0分の宝南ショップス2階にある、宝塚南口駅の歯医者「宝塚歯科H&L」です。
虫歯は、初期段階で発見できれば、毎日のブラッシングやフッ素塗布のみで治せる可能性もあります。
しかし、気付かずに放置すれば深くまで進行し、治療の負担が大きくなることも考えられるでしょう。最悪の場合、歯の喪失につながる可能性もあります。
今回は、虫歯のメカニズムや初期症状、治療法、予防法などについて解説します。
目次
虫歯のメカニズム
お口の中には複数の細菌が存在しますが、虫歯の主な原因となるのがミュータンス菌です。ミュータンス菌は、食べ物や飲み物に含まれる糖分をエサにして増殖し、細菌の塊であるプラークを形成します。
ミュータンス菌が糖を分解する際には酸が産生され、その酸によって表面にあるエナメル質が溶かされます。これを脱灰といいます。
また、唾液が作用することで、溶かされた表面は修復されます。これを再石灰化といい、通常は脱灰と再石灰化のサイクルを繰り返して、歯は健康な状態を保っています。
しかし、糖分を多く摂取すると再石灰化が間に合わなくなり、脱灰が進行すると、エナメル質が徐々に溶かされて虫歯になるのです。
虫歯の進行度
虫歯の進行度は、COとC1~C4までの5段階に分類されています。進行度によってダメージの状態や治療法が異なりますので、それぞれの段階の特徴についてみていきましょう。
CO
COとは、虫歯のごく初期段階を示します。COの段階では、エナメル質が脱灰し、白濁した状態となります。痛みなどの症状はないため、気付かずに放置するケースも多いです。
なお、COの状態では、表面のエナメル質にのみ変化が生じており、穴はあいていません。そのため、削る治療は必要なく、フッ素塗布や適切なブラッシングによって自然治癒する可能性も高いです。
C1
C1とは、虫歯がエナメル質に達した状態を指します。表面に小さな穴があいたり、小さな黒ずみが見られたりすることがあります。表面に舌で触れたときにザラつきを感じることもありますが、この段階でも痛みなどの自覚症状はほとんどありません。
C1の段階では、わずかに歯を削り、レジンなどで詰め物を施すことが一般的です。新たに虫歯が発生するのを防ぐために、フッ素を塗布することもあるでしょう。
C2
C2では、虫歯がエナメル質の下にある象牙質まで達します。ここまで虫歯が達すると、冷たい食べ物や飲み物、甘い食べ物や飲み物がしみるようになります。また、歯が茶色や黒に変色することもあるでしょう。
なお、象牙質はエナメル質より柔らかいため、虫歯の進行スピードが早くなる傾向にあります。C2でもC1と同様に、部分的に歯を削って詰め物を施す治療が行われます。
C3
C3は、虫歯が神経にまで達した状態を意味します。虫歯が神経にまで到達すると激しい痛みを伴うことが多く、この痛みによって虫歯に気付く方も多いでしょう。
C3では、病変部分を取り除くだけでなく、汚染された神経を取り除いて根管内を洗浄する根管治療が必要となります。丁寧に洗浄と消毒を繰り返したあとは専用の薬剤を充填し、土台を作って被せ物をします。
C4
C4は、虫歯が歯の根元部分にまで達した状態です。C3と同じく激しい痛みを伴いますが、さらに進行して神経が死ぬと、痛みを感じなくなります。
しかし、痛みを感じなくなったからといって回復したわけではありません。C4は歯のほとんどが溶かされた状態ですので、抜歯が必要になるケースが多いでしょう。
抜歯後には、欠損した箇所を部分入れ歯やブリッジ、インプラントなどで補う治療を行います。
虫歯の初期に現れる症状
虫歯が進行するにつれて激しい痛みを伴うことはもちろん、治療の負担も大きくなります。そのため、できるだけ初期段階で気付いて対応することが望ましいでしょう。
虫歯になった際に現れる主な初期症状は、以下の通りです。
歯の表面に白い斑点ができる
虫歯の初期症状のひとつとして、歯の表面にできる白い斑点が挙げられます。これは、リンやカルシウムが溶け出す脱灰が起きていることを意味します。
この段階では痛みを感じることはほとんどないため、日頃からお口の中をよく観察しておきましょう。クリニックで定期的にチェックを受けることも、早期発見に効果的です。
歯が茶色や黒色に変色する
歯が茶色や黒色に変色している場合には、虫歯の初期段階であることが疑われるでしょう。歯の表面が白濁した状態から虫歯が進行し、象牙質が露出し始めると、歯の色に変色が見られるようになります。
色が変わっている部分を見つけた場合には、早めにクリニックを受診しましょう。
冷たい物や甘い物がしみる
虫歯が進行して表面に穴があき始めると、冷たい物や甘い物がしみるようになります。エナメル質や象牙質が溶かされ、神経が刺激を受けやすい状態になっているためです。
このような症状を感じる場合には、ある程度進行していることが考えられます。
食べ物が歯に詰まる
虫歯の初期症状として、食べ物が同じ場所に詰まりやすくなることも挙げられます。このような場合、エナメル質が溶かされて歯に穴があいていることが考えられるでしょう。放置していると虫歯が進行する恐れがあるため、早めにチェックを受けることが大切です。
デンタルフロスが引っかかる
虫歯によってエナメル質が溶かされると、表面がザラつきやすくなるため、デンタルフロスが引っかかりやすくなります。今までスムーズに使用できていたフロスが引っかかるようになった場合には、その部分に虫歯ができている可能性が考えられるでしょう。
初期の虫歯を治療する方法
初期の虫歯を治療する方法は、以下のとおりです。
適切なブラッシング
ごく初期の虫歯であれば、クリニックでブラッシング指導を受け、適切なブラッシングを行うことで自然治癒することもあります。毎日丁寧に磨いているつもりでも、歯間や奥歯などに磨き残しが多いケースは考えられます。
患者さま自身のお口に合ったブラッシングの方法を身につければ、再石灰化を促すことができるでしょう。
フッ素塗布
フッ素には、虫歯菌の増殖を抑えたり再石灰化を促したりする効果があります。クリニックで使用するフッ素は市販品よりも高濃度ですので、初期段階の治療に高い効果が期待できるでしょう。
PMTC
PMTCとは、クリニックでプロが行う専門的なクリーニングのことです。歯の表面に付着したプラークや歯石などをしっかりと除去できるため、虫歯の進行を防止する効果が期待できます。
また、表面をツルツルに磨くため、汚れや細菌を付着しにくくすることにも役立ちます。
レジンによる修復
再石灰化による自然治癒が見込めない小さな虫歯の場合には、病変部分をわずかに削ってレジンを詰めて治療します。
虫歯を予防するためには
虫歯を予防するためには、以下のようなことを心がけましょう。
適切なセルフケアを身につける
虫歯を予防するためには、適切なセルフケアを身につけることが重要です。虫歯の原因は磨き残しによるプラークの蓄積ですので、毎日のブラッシングでしっかりと取り除くことを意識しましょう。
必要に応じて、歯間ブラシやデンタルフロス、タフトブラシなどを活用してください。クリニックでは患者さま一人ひとりのお口の状態に合ったブラッシング指導が受けられるため、セルフケアに不安がある方は一度受けてみるとよいでしょう。
食生活を改善する
糖分を多く含む食べ物や飲み物は虫歯菌のエサとなりますので、これらを控えることもお口のトラブルの予防につながります。また、ダラダラ食べをするとお口の中が酸性に傾く時間が長くなり、脱灰が進みます。
そのため、決まった時間に食事を摂ったり間食を減らしたりすることも大切です。
定期的に歯科検診を受ける
虫歯は気付かないうちに進行していることも多いため、定期的にクリニックでチェックを受けましょう。痛みや変色などの症状がみられなくても、定期的に受診しておけば、トラブルの早期発見・早期治療につながります。
まとめ
初期虫歯は痛みを感じないことが多く、気づかないまま進行するケースも少なくありません。主な症状としては、歯の白濁や変色、歯に食べカスが詰まりやすくなることなどが挙げられます。
どれも意識していないと見逃すような小さな変化ですので、日頃から自分のお口の中を観察しておくことが大切です。歯科検診は症状がなくても受けられますので、お口の状態をチェックしたい方はお気軽にクリニックへご相談ください。
虫歯治療を検討されている方は、兵庫県宝塚市「宝塚南口駅」より徒歩0分の宝南ショップス2階にある、宝塚南口駅の歯医者「宝塚歯科H&L」にお気軽にご相談ください。