こんにちは。兵庫県宝塚市「宝塚南口駅」より徒歩0分の宝南ショップス2階にある、宝塚南口駅の歯医者「宝塚歯科H&L」です。
歯磨きを毎日行い、マウスウォッシュなどで対策をしているのに口臭が気になるという方もいるでしょう。なかなか改善しない口臭は、歯周病が原因かもしれません。
歯周病が進行すると口臭がきつくなるのはなぜでしょうか。口臭の原因が歯周病の場合に、どのように改善すればよいのかも気になるところです。
今回は、歯周病が原因で生じる口臭について詳しく解説します。口臭の確認方法や改善方法についてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
歯周病が進行すると口臭がきつくなる?
歯周病が進行すると口臭がきつくなることがあります。それにはいくつかの理由があります。
歯周病菌が発生させるガスによる口臭
歯周病によって口臭がきつくなるのは、歯周病菌が口臭の原因になるガスを発生させるからです。
歯周病が進行するとメチルメルカプタン、硫化水素、ジメチルサルファイドといったガスを発生させます。これらのガスは揮発性硫黄化合物と呼ばれるもので、それぞれ独特のにおいを伴います。
メチルメルカプタンは腐ったタマネギのようなにおいがします。硫化水素は卵が腐ったようなにおい、ジメチルサルファイドは生ゴミが腐ったようなにおいがします。
歯茎から出る膿による口臭
歯周病が進行すると歯茎から膿が出るようになります。こうした症状は歯周病が中度以上に進行したときに現れます。膿の中にもにおいの原因になるメチルメルカプタンが含まれるため、口臭が悪化します。
歯周病の進行に伴う口臭の悪化
歯周病の進行度と口臭の強さには関連があります。歯周病が進行するほど口臭は強くなり、周囲の人が気づくようになります。
歯周病が進行すると、歯と歯茎の境目にある歯周ポケットが深くなります。健康な状態では1〜3ミリ程度の歯周ポケットが、歯周病の進行によって4ミリ以上、さらには7ミリ以上にまで深くなることがあります。
歯周ポケット内は酸素が少ない環境です。歯周病の原因となる菌の多くは、酸素が少ない環境を好みます。そのため、歯周ポケットが深くなるほど歯周病菌が活発になり、より多くのガスを発生させるのです。
また、歯周ポケットが深くなるとセルフケアが難しくなるという問題も生じます。歯ブラシの毛先が届かない深い歯周ポケットでは歯垢や歯石が蓄積しやすくなります。その結果、さらに多くの歯周病菌が繁殖し、悪臭を放つガスも増加します。
歯周病の初期段階では朝起きたときに口臭が少し気になる程度ですが、進行すると日中でも口臭を自覚するようになります。さらに進行すると、会話中に相手が気づく程度に口臭が強くなります。
歯周病の進行度は歯茎の状態からある程度判断できます。健康な歯茎はピンク色でひき締まっていますが、歯周病が進むと赤く腫れ、さらに進行すると紫色に変化します。そして、歯茎の状態が悪化するほど口臭も強くなる傾向があるのです。
口臭があるか確認する方法
口臭があるかどうかを確認する方法をご紹介します。
唾液のにおいを嗅ぐ
唾液のにおいを嗅ぐことで簡単に口臭をチェックできます。手を洗ったあと、指先で舌の表面や歯茎付近を軽くなぞり、唾液を採取します。そして唾液のにおいを嗅いでみましょう。このときのにおいを参考にして、他人が感じる口臭がどれくらいかを推測します。
ビニール袋やコップに息を溜めてにおいを嗅ぐ
ビニール袋や清潔なコップに口を近づけ、中に息を吹き込みます。その後、袋やコップの口をすぐに密閉し、数秒待ってから中のにおいを嗅ぎます。このときに感じられる息のにおいは、実際の口臭に近いです。
デンタルフロスや歯間ブラシのにおいを嗅ぐ
デンタルフロスや歯間ブラシで歯と歯の間を掃除したあと、使用したフロスや歯間ブラシのにおいを嗅ぎます。強いにおいがするようなら、歯の間に食べかすや歯垢が残っているサインです。
市販の口臭チェッカーを使う
市販の口臭チェッカーにはさまざまなタイプがあります。息を吹きかけると口臭の強さを数値で表示する機能を備えたものが多いです。起床時や空腹時に測るとより正確な結果が得られます。
数値化することで自分の口臭を客観的に把握でき、改善しているかどうかを判断する目安になります。
歯周病が原因の口臭を改善する方法
歯周病が原因の口臭を改善するには、歯周病を適切に治療するとともに、セルフケアによって悪化を防ぐことが重要になります。ここでは、歯周病が原因の口臭を改善する方法について解説します。
スケーリングやルートプレーニング
歯科医院で行うスケーリングは、歯の表面や歯周ポケット内に付着した歯垢や歯石を専用の器具で除去する処置です。これにより、細菌の温床となる歯石を取り除きます。ルートプレーニングは、歯根の表面を滑らかにし、歯石が付着しにくい状態にする処置です。
これらの治療を受けることで、歯周ポケットの深さが浅くなり、細菌の増殖を抑えられ、口臭の改善につながります。
歯周ポケット内を洗浄する
歯周病治療のひとつに、歯周ポケット内の洗浄があります。専用の洗浄液や抗菌剤を使用して、歯周ポケット内の細菌を減少させます。これにより炎症が抑えられ、口臭の改善が期待できます。
毎日のセルフケアをしっかり行う
毎日行う歯磨きなどのセルフケアは歯周病予防の基本です。
歯周病対策では特に歯と歯ぐきの境目を意識して、優しく丁寧に磨くことが大切です。歯間ブラシやデンタルフロスを併用することで、歯と歯の間の汚れを効果的に除去できます。舌の表面に付着する舌苔も口臭の原因となるため、舌ブラシを使って清掃を行うとよいでしょう。
禁煙する
喫煙は歯周病のリスクを高め、口臭を悪化させる原因になります。禁煙することで、唾液の分泌や歯ぐきの血流が改善され、歯周病の進行を抑えることにつながります。
定期的に歯科検診を受ける
歯周病や口臭の予防には定期的な歯科検診が欠かせません。歯科医師や歯科衛生士による専門的なクリーニングによって、歯垢や歯石を除去することで歯周病の悪化を防ぐことができます。また、定期的に口の中をチェックしてもらうことで、早期に問題を発見できます。
3〜6か月に1回の頻度で歯科検診を受けるとよいでしょう。
歯周病以外で考えられる口臭の原因
口臭の原因は歯周病だけではありません。ここでは、歯周病以外で考えられる口臭の原因について見ていきましょう。
舌苔
舌苔(ぜったい)とは、舌の表面に付着する細菌や食べかす、剥がれ落ちた粘膜などが混ざったものです。口臭の原因の約6割は舌苔によるものといわれており、食事をあまり噛まずに飲み込む習慣がある人に多く見られます。
咀嚼には舌をきれいにする働きがあります。流動食などで咀嚼が少なくなると唾液の分泌量が減ります。これによって舌苔が厚くなると、口臭も強くなるのです。
ドライマウス
唾液には食べかすや細菌を洗い流す自浄作用があります。ドライマウスとは唾液の減少によって口の中が乾燥し、細菌が繁殖しやすくなる状態です。ドライマウスの原因にはストレスや加齢、口呼吸、薬の副作用、喫煙などがあります。
喫煙習慣
タバコに含まれるタールやニコチンは、歯や舌に付着してにおいを発します。また、喫煙は唾液の分泌を抑制するので口腔内が乾燥しやすくなります。その結果、自浄作用が弱まり、細菌の増殖によって強い口臭が発生するのです。
また、喫煙者の舌苔にはタールが絡みついているため、非喫煙者よりも除去しにくく、茶色く変色して強い悪臭を発します。
においの強い食品の影響
ニンニクやネギなどの食品は、においが強いため、口臭の原因になります。食品に含まれるにおいの成分は、消化吸収されたあと肺に運ばれ、呼気として体外に排出されます。呼気に含まれるガスが口臭につながることがあるのです。
ただし、こうしたプロセスで生じる口臭はそれほど強くはなく、口臭の主要な原因ではないことが多いとされています。
消化器疾患
消化器疾患が口臭に関係することもあります。慢性胃炎や胃潰瘍、逆流性食道炎によって食べ物の消化に問題が生じると、発酵したにおいや胃酸の酸っぱいにおいがすることがあります。消化器疾患を原因とする口臭は、口腔ケアを行っても改善しないのが特徴です。
セルフケア不足
セルフケアが不十分だと、歯と歯の間や歯茎の隙間に食べかすや歯垢がたまりやすくなります。歯垢は細菌の温床となり、強いにおいを発生させます。
まとめ
口臭対策をしていても改善しない場合は、歯周病が進行しているからかもしれません。歯周病が進行したときに口臭がきつくなるのは、悪臭を伴うガスが発生するためです。
歯周病が進行すると歯周ポケットが深くなります。歯周病菌が歯周ポケットの深いところで増殖すると、セルフケアのみでの改善は困難です。
歯周病が原因の口臭を改善するためには、歯周病の治療が重要になります。歯周病が進行すると口臭だけではなく、歯を失うことにもつながります。口臭が気になるときは歯科医院を受診し、口臭の原因を特定して、必要に応じて治療を受けましょう。
歯周病にお悩みの方は、兵庫県宝塚市「宝塚南口駅」より徒歩0分の宝南ショップス2階にある、宝塚南口駅の歯医者「宝塚歯科H&L」にお気軽にご相談ください。