こんにちは。兵庫県宝塚市「宝塚南口駅」より徒歩0分の宝南ショップス2階にある宝塚歯医者 矯正歯科・こども歯科 LDC宝塚南口駅前院です。
顎に違和感や痛みを感じたり、音が鳴ったりする場合、顎関節症に罹患している可能性があります。顎関節症は珍しい疾患ではなく、適切な治療をおこなえば改善する可能性が高いでしょう。
本記事では、顎関節症の症状や原因・治療法について解説していきます。顎関節症について詳しく知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
顎関節症とは?
顎関節症は、顎の関節を構成する骨や筋肉・関節、靭帯などのバランスが崩れ、異常が起こる疾患です。顎が痛い、食べ物が噛みにくい、口を開閉しにくい、口を開けると音がするなどの症状がみられます。
顎に何かしらの症状を感じた経験のある人は全人口の70〜80%といわれており、多くの方が経験していることがわかります。そのうち、実際に日常生活に支障を感じ治療が必要になる方の割合は5%前後と推察されています。
顎関節症は、男性より女性のほうが2〜4倍ほど多く、20〜30代で最大になり年齢が上がるごとに減少します。顎関節症は、適切な処置をおこなえば症状の解消が期待できます。症状が悪化するほど治療に時間がかかるため、早めに対処することが重要です。
顎関節症の症状
顎関節症になると、以下のような症状が出るケースが多いです。
- 顎関節に痛みや違和感がある
- 食事をしたり口を動かしたりすると顎がだるい
- 口を大きく開閉できない
- 口を開けると痛む
- 口を開閉すると顎関節から音が鳴る
- 下顎を左右に動かせない、動かすと痛む
- 顎が頻繁に外れる
上記の症状が1つでもある場合は、顎関節症の疑いがあります。症状には波があり、一度良くなって再発するケースも少なくありません。
また、顎関節に負担がかかっていると全身の健康に悪影響を与える可能性があります。顎関節症が原因で起こる全身の症状として、以下が挙げられます。
- 頭痛
- 肩こり
- 首や肩、腰の痛み
- めまいや耳鳴り
- 目の疲れ
- 嚥下しくにい
- 口が乾燥する
顎関節症になると顎関節の周りの筋肉や関節にも負担がかかるため、肩こりや首・肩の痛み、頭痛などの症状が出る場合があります。これらの症状は顎関節症が原因でない場合もあるため、慎重に診断する必要があります。
顎関節症になる原因
顎関節症はさまざまな要因が重なって発症する可能性が高いといわれています。以下に、顎関節症の要因をご紹介します。
歯並び・噛み合わせ
上下の噛み合わせのバランスが悪いと、顎関節や顎周りの筋肉に負担が掛かるため顎関節症のリスクが高まります。歯並びや噛み合わせは、遺伝や日常生活の癖によって決まります。
また、顎関節や顎関節を動かす筋肉が、構造的にもともと弱い場合もあるでしょう。負担を感じやすく、顎関節症になりやすいといえます。
生活習慣・悪習癖
歯並びや噛み合わせは、遺伝のほかに生活習慣や日頃の癖が大きく影響します。硬いものを好んで食べる、食事の際に片側だけで噛んでいる、頬杖をつく、指しゃぶりをする、爪や唇を噛む、うつ伏せ寝をするなどの習慣や癖は、歯並びや噛み合わせを悪くする原因になります。
結果として、顎関節症や顎周りの筋肉に負担がかかるため顎関節症のリスクが高くなります。
歯ぎしり・食いしばり
疲れやストレスがたまると、就寝時に歯ぎしりをして解消しようとします。また、集中したり緊張したりすると食いしばりに繋がるといわれています。
歯ぎしりや食いしばりがあると、口周りの筋肉が緊張した状態が続くため顎関節にも大きな負担がかかるでしょう。
外傷
事故やスポーツで大きな衝撃を受けると、顎関節症になる可能性があります。交通事故や転倒などで下顎に強い衝撃が加わると、顎関節や筋肉・靭帯にも力が加わります。衝撃により顎周りの組織がバランスを崩してしまうと、顎関節症になりやすいです。
ラグビーやアメフト、ボクシングなどのコンタクトスポーツは外から衝撃を受けやすいので注意が必要でしょう。
顎関節症は何科を受診する?
顎関節症が疑わしい場合は、歯科医院や病院の口腔外科で診断してもらえます。なかなか症状が改善しないとお悩みの方は、受診を検討しましょう。
顎関節症の専門外来を設けている医療機関もあるため、インターネットなどで調べて受診してください。
顎関節症の診断方法
顎の痛みや開口障害、関節音のうち1つでも当てはまり、他の疾患が否定されたときに顎関節症と診断されます。
顎関節の状態や筋肉の緊張などを指で確認し、開口できる角度の大きさ、関節音がないかもあわせて確認していきます。また、レントゲン写真やCT・MRIなど撮影して、骨や筋肉・関節に異常がないか、画像検査も必要に応じておこなわれるでしょう。
顎関節症には、明確な診断基準がありません。例えば、顎の痛みは親知らずの炎症や虫歯が原因の場合があります。誤った診断をしないように、他の疾患が隠れていないかしっかりと確認する必要があるでしょう。
顎関節症の治療法
顎関節症と診断された場合におこなわれる治療法は、大きく4つに分けられます。
内服薬の処方・ストレッチ
顎の痛みが強い場合は、痛み止めを服用して痛みを改善します。筋肉の緊張が原因で痛みや開口障害が出ているケースでは、マッサージやストレッチが効果的でしょう。
顎関節を温めてゆっくりとマッサージしてあげると、血行が促進されて筋肉の緊張が和らぎます。また、口をゆっくり開閉し、筋肉や靭帯の柔軟性を改善させるストレッチをおこなうと、口の開きが良くなる可能性があります。
マウスピースの作成
歯ぎしり・食いしばりの癖がある方は、マウスピースの使用が効果的です。就寝時の歯ぎしりはご自身で防ぐことができません。
就寝時にマウスピースを使用すれば、歯ぎしりや食いしばりによる筋肉の緊張を回避することが可能になります。顎関節への負担が軽減され、顎関節や筋肉のバランスも改善される可能性があります。
歯列矯正
上下の歯並びや噛み合わせのアンバランスは、顎関節症の原因の1つといわれています。歯並び・噛み合わせが原因で顎に負担がかかっている場合、歯列矯正も有効な手段でしょう。
ボトックス注射
ボトックス注射をおこなった部分は、筋肉に力が入りにくくなるので緊張が抑えられます。歯ぎしり・食いしばりなど筋肉の緊張が原因の場合、ボトックス注射で筋肉の緊張を抑えてあげると顎の負担を軽減させることが可能です。
マッサージやストレッチ、マウスピースの使用をしても症状の改善が見られない場合に、効果的な治療法といえるでしょう。ボトックス注射の効果は3〜4か月ほどなので、定期的な治療が必要になります。
顎関節症を予防する方法
顎関節症は少しの意識や生活習慣の改善で予防できる場合があります。以下に、顎関節症を予防する方法を解説していきます。
日常生活を見直す
頬杖をつく、片側だけで物を食べるなどの癖や、歯ぎしりや食いしばりの癖がある方は、意識して改善するように努めましょう。虫歯や歯を失ったことが原因で片側だけで噛んでいる方は、治療をおこなって両側で噛める環境に整えてください。
ストレスをためない
歯ぎしり・食いしばりとストレスは深く関わっています。ストレスと聞くと精神的なストレスをイメージされる方が多いですが、睡眠不足や肉体的な疲れも身体にとってストレスになります。
ストレスが多い生活を送っていると、歯ぎしりや食いしばりをしやすい環境になるため顎関節症になるリスクが高くなってしまいます。規則正しい生活を心がけ、上手くストレスを解消しましょう。
口周りの筋肉をほぐす
筋肉が緊張した状態のまま就寝すると、歯ぎしりや食いしばりをしやすくなります。口周りの筋肉が緊張した状態が続くと顎の痛みや顎関節症に繋がるため注意が必要です。
口周りの筋肉を優しくマッサージしてあげると、緊張がほぐれて睡眠時のストレスが少なくなります。お風呂上がりなど、血行の良い状態でマッサージしてあげるとより効果的です。
まとめ
顎関節症は国民の2人に1人が経験するといわれています。顎関節痛や咀嚼筋痛、口が開かないなどの開口障害、顎を動かすと音がする関節雑音などの症状のうち、どれか1つでも当てはまり他の疾患が否定された場合、顎関節症と診断されます。
顎関節症が疑わしい場合は、早めに歯科医院を受診して確認してもらいましょう。
顎関節症でお悩みの方は、兵庫県宝塚市「宝塚南口駅」より徒歩0分の宝南ショップス2階にある宝塚歯医者 矯正歯科・こども歯科 LDC宝塚南口駅前院にお気軽にご相談ください。